●第1回ノベルなび大賞ノミネート作品
選考会議を開催し、31の作品をノミネートしました。
1月30日(土)に、この中から大賞および各賞を発表し表彰式を行います。
| 1 | 恋占いの石(本田モカ)<地主神社> | 本田モカ | 「京都の地主神社の御本殿の前に少し離して2つの石が置いてある。 これが有名な恋占いの石である。 2つの石の間の距離は10メート |
| 2 | アルバイト(英資)<六道珍皇寺> | 英資 | 役所勤めも長くなると部下の変化に目を配る余裕も出てくる。最近では小野くんの様子がおかしいのをわたしが見落とすわけもなかった。彼は |
| 3 | 京都の男(アンデッド)<祇園> | アンデッド | 女は眠りにつくと、毎晩同じ夢を見た。それは、京都・祇園で理想の男が現れる幸せな夢だった。 初めの内はとても幸せな気分だったが |
| 4 | 堀川上ル(わんでるんぐ)<一条戻り橋> | わんでるんぐ | 桜の京都を見物しようと来たのはいいが、名所はどこも花の数ほど人がいる。穴場はないか、宿の主人に尋ねると、夜の二条城はどうだと言っ |
| 5 | サマータイム・サマータイム(空虹桜<東本願寺前> | 空虹桜 | 五条まで地下鉄で出て、ぶらぶら烏丸通を下る。京都をぶらぶら。略して京ぶら。訳してワコール。なこと言ってるの、たぶんわたしだけだけ |
| 6 | 恋占いの石(黒犬美尾)<地主神社> | 黒犬美尾 | 「ねえ、恋占いの石覚えてる?」 私は震えていた。 「地主神社って教えてくれたっけ?あそこの境内に守護石がふたつあっ |
| 7 | 鈴虫寺を知っていますか?(黒犬美尾)<鈴虫寺お地蔵様> | 黒犬美尾 | 「鈴虫寺に行こうと思うん」 二人きりの給湯室で同僚の永子に視線をあわせないままポツンとつぶやかれた。 「鈴虫寺?」 「知らん |
| 8 | 戻ル橋(五十嵐彪太)<一条戻り橋> | 五十嵐彪太 | あの時、一条戻橋で遊んだのは、式神だったかもしれぬ。 そんなことを思いながら、清明神社に向かっていた。 清明神社の前に架か |
| 9 | 小姓の息抜き(野棲あづこ)<二条城> | 野棲あづこ | 「うわ、広いなぁ」 鶯張りの廊下は歩くたびにきゅっきゅと軽快な音を立てる。 前を歩く6歳の息子が早歩きをしているのは駈け出した |
| 10 | 猫の町(松尾佑一)<一乗寺築田町> | 松尾佑一 | ある山間の宿に泊まっている男が、散歩しているうちに道を見失い、まったく見たこともない町に辿り着く。その町では猫が二足歩行の姿で暮ら |
| 11 | 水底のあなた(みわこ)<深泥池> | みわこ | 篠突く雨が降りそそぐ夕暮れどき。 私はひとり、深泥が池の淵に佇んでいる。 ここは、かつて龍神の棲む沼と畏れられ、平安の世には貴 |
| 12 | お母さんとプリン(Rakan)<銀閣寺参道> | Rakan | 4歳までのお母さんは銀閣寺が好きだった。理由は「きらきらしていないから」。 庭園に入ってすぐ目に入る向月台という砂盛がプリンに見 |
| 13 | 鬼ごっこ(英資 )<錦市場> | 英資 | どうやら追いかけていた怪異を見失ってしまった。春先だというのにもう汗だくになっていた。 ダメだ、いったん立ち止まるとふくらはぎの |
| 14 | 人間ドック<積翠園> | 原 瑚都奈 | 四十の誕生日を迎えると、会社の組合から「人間ドックを受けましょう」との文書が回ってきた。もうそんな年か、と目を丸くしながら家に帰 |
| 15 | 丑刻参り<貴船神社> | じゅん | 胸がしくしく痛むとかみさんに言ったところ、「お医者様にみてもらったら?」というので、会社を休んで医者に行った。 「先生、胸の辺り |
| 16 | 忘れ傘<知恩院> | 渋江照彦 | 京都の知恩院には、左甚五郎が置いたとされる忘れ傘という物がある。何でも、水難除けだか火難除けだかに置いた物だそうで本堂の上に引っ |
| 17 | 恋占いの石~修学旅行の思い出~<地主神社> | tanish | 私「綾香」と申します。今日は娘の修学旅行初日。夕飯は夫の分だけだなんて久しぶりです。よろしければ私の修学旅行の思い出話、聞いても |
| 18 | 小さな山でも山は山(大文字山)<銀閣寺唐門前> | 音川さくら | 「小さな山でも山は山」(大文字山) ある日、年配の女性と若い男性が乗車されて、「運転手さん、無理なお願い聞いていただけ |
| 19 | 独りの雛人形<新門前通> | 安部孝作 | 久しぶりに新門前通のある骨董品店で昔買った雛人形を見つけました。 ――私は大学時代を京都で過ごしました。そこでよく京都の街 |
| 20 | 大石内蔵助と一力亭<祇園> | じゅん | 夕方6時頃の祇園は、舞妓さん目当ての観光客でごったがえしている。特に花見小路の角にあるベンガラ色の壁を持った祇園一格式の高い御茶 |
| 21 | ニルヴァーナ<本法寺> | 五十嵐彪太 | 空飛ぶ絨毯を追いかけている。こんなに大きな絨毯が宙を浮いているのに、歩く人も、車も、誰も気が付いていないみたい。上を向いて走る |
| 22 | 天空の城<京都駅前> | 茶林小一 | 「キレイになったなあ」 「新しくなってから、ちょうど10年目なんだよ。色々便利になったんだぜ」 「前の駅舎も好きだった |
| 23 | 千本鳥居のキツネさま<伏見> | Grace | 「21、22、23……」 真っ赤な鳥居を一本づつ数える。鳥居の向こうには、同じようにして歩く先輩の顔。 先輩はすらっとして |
| 24 | ほたる思い<哲学の道> | 宙猫 | ここは、今日も、うつくしい。 皆からとみばあと呼ばれ慕われていた彼女。 「あれは、ほんまにええもんじゃなぁ。 田舎もんの |
| 25 | いぬとロケット<柊野> | tat. | オトは俺が幼い頃に家に来た雑種犬で、俺の弟分だ。 親も手を焼くバカ兄弟に成長した俺たちは、上賀茂神社の近くにある我が家から |
| 26 | 恋辻<大原三千院> | チャムス | 幾度かの小旅行は、いつも彼の車で訪れた。 いつものように手際よく、三千院すぐ側に車を預け、境内に向かう。 夜には加茂川 |
| 27 | 恋のかみなり<北野天満宮> | イチ | 鳥居をくぐる。並ぶ屋台の屋根の色。カレンダー屋の隣にすぐきの店が出ていて、ああもうそんな季節かと思った。 石畳の参道を草履の |
| 28 | 神獣たちの宴<大豊神社> | 仲町六絵 | 紅白まだらの椿の花が、夕闇にしたたるほどの蜜をこぼしていた。幼かった私は、指でそれをすくって舐めた。母親をほんの少し心配させたか |
| 29 | 異世真鑑戻橋掛(ことのよまことかがみもどりのはしがけ)<一条戻り橋> | 侘助 | 〈渡辺の源次綱館の段〉 【媼】斯く成る刻に案内を請うは,子細の在りし事成れば。御容赦召され。御容赦召され。 【源次】怪しき声に |
| 30 | お地蔵さんのお守りさん<烏丸御池下ル> |
室町 あき | 彩は、昨日この町に引っ越してきた。朝、明るくなるのを待って「探検」を開始。まだ誰も起きだしていない静かな町に飛び出した。気になっ |
| 31 | 音無の滝<音無しの滝> |
愛 |
『激しく流れ落ちる水は僕で、流れ落ちた僕をゆるやかに受ける滝壺が君』 滝が好きだという彼が、突然そんなことを言った。私はぷっと |
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